くろちゃん日和「和との1ヵ月」編、その後編。
長野へと転校していく和とお別れするストーリーです。
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22「名残桜」 |
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23「またいつか、春めくように」
と続き… |
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今回の前後編のタイトルである
①「阿知賀こども麻雀クラブ凸凹組」
へと帰る流れになっています。 |
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なお、話として
直接はつながっていませんが
ラストの元は
⑥「播磨の山から素敵なタヌーキ」です。 |
今回のキーポイントは、主に二つ。
一つは、このシリーズのマスコットアイテムである
「和からもらったエトペンキーホルダー」を
いかに、和から自然にもらい、それを掃除用具に取り付ける展開にするかということ。
和が大好きだという「エトピリカになりたかったペンギン」の絵本。
今のところ有珠山のユキちゃんが触れたくらいで、詳細はわからないままなのですが
タイトルからの類推で、「何かになりたかった」という願いの気持ちを、和は置いていく
玄はそれを受け取る、という流れにしてみました。
もう一つは、穏乃と憧の存在。
原作を読む限り、和が吉野を去る際に、2人が会いに来なかったことはほぼ間違いないのですが
(穏乃は、「和の連絡先まったく聞けてない」と第1局で言っていましたし、
第13局にて、試合会場で和とで出会ったとき、憧は「3年ぶり」だと明言しました。
和が転校したのは、現在のインターハイの、およそ2年4カ月前です)
なぜ会わなかったのか、あるいは会えなかったのか。
去る者は日々に疎しで
小学校卒業して以来、ほぼそれっきりだったといえばそれまでですが、
彼女たちらしい「理由」が欲しいなと思って、考えました。
特に穏乃の場合、第12局にて
玄ちゃんから「見送る人」だとたとえられています。
この時点で別れたと言えば、赤土先生と憧、そして和ですが
赤土先生のお別れ会は、クラブの子たちも参加しましたし、
憧との別れは、イコール小学校の卒業でしょうから、和もいたでしょう。
ことさらに、穏乃が「見送る人」であった状況はありません。
とすれば、あと見送る対象はただ一人、和しかいません。
それなら、穏乃は、穏乃にふさわしい
和とは、直接会わなかったかもしれないけれど
彼女なりの見送り方をしたのではないか。
そして、玄ちゃんもそれを知っていた。
だからこそ、穏乃のことを「見送る人」だと捉えたのではないか…
と、そう考えたのでした。
また、長野へ行った後、和は
今はもうないけれど、しばらくは奈良の友達から連絡があったことを、優希に話しています。
この、しばらく連絡をしていた相手は、一体誰のことか。
こちらについては、連絡先を「全く」知らない穏乃ではなさそうですから…
もちろん中1時点のクラスメートとか、玄ちゃんたちの可能性もありますが
あるいは憧かもしれないなぁ、とか、そんなことも考えました。
玄ちゃんが「穏乃と憧にお知らせのメッセージを送った」というのは、
そういう可能性をふまえてのことだったりします。
あれこれ考えては、頭がくっちゃくちゃになったり、
考えたはいいものの、それを描くだけの技量がなかったり。
はたまた「自分が見たいから、自分で描くのはまあいいとして、
これって、咲のファンの人たちの好みとは、ずいぶんとかけ離れてるだろうなぁ」とか
「玄ちゃんたちのキャラクターが、原作からかなり乖離しちゃってるんじゃないかなぁ。
…もはや自分ではわからなくなってるけど」
とか、ずいぶん自問自答させられた前後編でした。
とにもかくにも難産な漫画でした。
正直、「こうやって後書き書いてるけど、ここまで読んでくださる人いるかなぁ」と思っています。
ですので、もし、これを読んでくださった方がいらっしゃいましたら…
ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
心から、感謝いたします。
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