『くろちゃん日和I〜8月…〜』


8月24日はおねーちゃんの誕生日。
そして8月は…夏は、お盆の季節。
亡くなった人の魂が、少しだけ帰ってくるという、言い伝え。

子どもの頃、一緒に見た花火。一緒に川に流した、灯籠。
あの頃、家の前に並べて、一緒に見た…光。

姿は見えなくてもいい、あと10日。
お盆からあと10日だけ、待ってもらえたなら…

おねーちゃんのお誕生日を、一緒にお祝いできるのに、ね…

















































  ちょっと大げさな言い方をすると、2013年に『阿知賀編』絡みでは初めて吉野山を訪れて以来、
3度の夏を通じて培ってきたことをもとに描いた絵です。
最初の年に、吉野川の花火大会で灯籠流しを見て
次の年のお盆に吉野山の桜燈花を見て、その約1週間後に宥姉のお誕生日会をして、
そして今年の夏に背景を描く参考にするため現地を撮影して、作成に至る、と。

ミヤツカサさんお手製の阿知賀キャラクターを描いた灯籠や、兎来栄寿さんの灯籠流しのSS
いろんなものにヒントをもらいながら、私なりに考えてこの形になりました。
イメージだけはいろいろ働く(※妄想とも言う)ものの、私の画力ではこれが精一杯ですね(苦笑)
夏の吉野山と松実家の雰囲気が少しでも感じられれば幸いです。


これを更新した日の雑記にも書いたように、静亭の女将さんのブログ記事にも感銘を受けました。
子どもにとって、お盆は亡くなった人が帰ってくると本当に信じられる日、なんですね。


もう2年半前、阿知賀編完結前の記事になりますが、
コラム咲阿知賀編その7で、幼い頃の宥姉が男の子たちに絡まれていた件について
「あの宥姉が、何の用事があってこんな山の方に出かけたの?」と
考えたことがありました。

今のところまだ確証はないのですが、やはりこれはお盆のことで
お母さんのお墓参りに行くためだったのではないかなぁ、と改めて思います。

幼い頃の姉妹なら、当然、またお母さんに会いたいと願ったでしょうし
そこにたどり着くまでの過程で、自分が姉なのに妹に助けられてしまったからこそ
その思い出は強く残り、今度は私ががんばらなければと誓ったのではないかな…と。
あくまでも私の想像にすぎませんが、さしあたり、そう思っておくことにしておきます。



いずれ『シノハユ』で露子お母さんの行く末も明らかになるのかもしれませんが、見たいような見たくないような…
本編におけるインターハイの結果も含め、展開に心配しつつも、今後を見届けたいと思います。


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