『くろちゃん日和L〜私のサンタクロース〜』 | |
玄「12月23日は桜子ちゃんの誕生日。そしてクリスマスイブの前日です」
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玄「桜子ちゃん、お誕生日おめでとう!」 桜子「ありがとー!」 ひな「そしてメリークリスマス、だよー」 綾「それは一日早いけどねー」 玄「明日は明日でケーキを用意して食べよっか」 桜子「おー♪」 綾「パーティーの連荘だね」 ひな「師走の風物詩ー」 桜子「楽しいことは何度あってもいいんだよっ!」(こぶしをグッ) 綾「おーおー、はりきってるねー」 桜子「よくひとまとめにされるからっ!」(さらにグッ) 綾「あ、なんか実感こもってる」 桜子「綾ちゃんはいいよねーお祝いごととかぶってなくてさー」 綾「何故か、らしくもなくやさぐれてる!? 私に言わせれば、誕生日が必ず祝日の2人の方がうらやましいよ?」 玄「来月もちゃんとお祝いするから、待っててね」 綾「…あ、いや、そういうおねだりをしたわけでは…でも、ありがと…」 ひな「祝日の上に目立ったかぶりもない、わたしこそ真の勝ち組ー?」ぶいっ 桜子「しかもゴールデンウィーク始まったところだし!」 綾「最強だよね」 玄「ふふっ」 綾「で、衣装なんだけど…トナカイでよかったの?今日の主役なのに」 桜子「うん!こーゆーのは、いっしょにはしゃがないとソンだよっ」 玄「ちなみにフードやアクセサリーを外せば、そのままパジャマにもなるんだよ〜」 ひな「凝ってるねー」 |
(……) (あれから…もう、10年くらいの時が経って…) (もう、私の一番のサンタクロースは…私のおかーさんは、いない…) (もう、私たちと一緒に、クリスマスをお祝いしては、くれない) (だけど、おかーさんと一緒に過ごした思い出は、ちゃんと、ここに残ってて…) (すごく、楽しかったなって、覚えてて…) (もし、その気持ちを思い出しながら、私にも同じことができたなら…) (きっと、子どもの頃の私のように、喜んでもらえるかなって。 そして…おかーさんの姿を、ここに感じられたりはしないかなって) (そう、思ったんだ) 桜子「ジングルベールジングルベール♪ メリークリスマース!」 ひな「桜子待ってよー、玄ちゃんたちも早くいこー!宥おねーさんも待ってるよー!」 桜子「きっと、おこたでね〜♪」 ひな「あははっ、間違いないね〜♪」 綾「玄ちゃんのおかげで、みんなのテンションアップだねー」 玄「…うんっ」 玄(おかーさん、私…ちょっと、がんばったよ…) |
綾「桜子もひなも寝ちゃった。すっごくはしゃいでたもんなぁ。 …あれ?玄ちゃんも寝ちゃってる」 宥「玄ちゃん、ここのところしばらく夜更かしが続いてたから。ホッとしたんだと思うよ」 綾「そうだよね…この服、大事にしなきゃ。 ところで、宥おねーさんもトナカイなんですね?」 宥「うん、これ、あったか〜いんだ♪」 綾「くすっ」 宥「よく寝てるから、起こすのかわいそうだし、でもカゼをひいちゃったら寒いから 毛布をかけてあげよっか」 綾「はーい」 玄「……」 宥(玄ちゃん…) 玄「…おねーちゃん…おとーさん…………おかー…さん……」 宥(……ふふっ) |
(素敵なサンタを、クリスマスをありがとう、玄ちゃん…) |
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