『くろちゃん日和Q〜七曲のあじさい坂〜』



『七曲坂』


吉野山のふもと(近鉄吉野駅前)から山上の町へとつながる、
「七曲」の名前の通り、曲がりくねった坂道です。

吉野山にはこの区間にロープウェイ
(※現存する日本最古のものなのだとか)があり、
阿知賀編においてもキャラクターたちがこれを利用している姿がありますが
もしロープウェイを使わないのであれば、
この坂道を行き来することになるでしょう。


坂の上に見える赤い橋は「大橋」
阿知賀編第1局や、
全国編コミック表紙にも出てくる場所です

ロープウェイは稼働時間中、
(通常は午前9時20分〜午後5時40分まで)15分に1本発で、所要時間は約3分。
料金が片道360円で往復は610円。
もちろん使った方が楽ですし、
キャラクターたちが見たであろうロープウェイからの景色も一見の価値があります。

でも、上記の所要時間の通り、決して長い道のりではないので歩いて登ることも十分に可能です。
私の場合、吉野に行った時にロープウェイを使う割合は3〜4回に1回くらいで、あとはだいたい登ります。
次の発車を待っている間に登れなくもないですし、
帰りは長居しすぎて(笑)たいてい最終に間に合いませんし。


阿知賀編第2局にて
ロープウェイを降りてきた赤土さん

春は桜、秋は紅葉、山の景色を眺めながら山上へと近づいていくのも楽しいものです。
さて、今回背景に取り入れたのは梅雨の時期、あじさいです。
6月半ばから7月の上旬にかけて、吉野山では「あじさい祭り」が開かれていて
山の各所で咲いているあじさいを見ることができます。

あじさい祭りの最終日は7月7日の七夕の日。この日に吉野山で行われるのが「蛙飛び行事」
神仏に不敬を働いたために、罰として断崖絶壁に追放された男が、
崖を降りるためにと蛙に姿を変え、蔵王堂のある金峯山寺へ許しを請いに行く。
…という伝承にもとづいたものだそうです。
そのため、この時期の吉野は七夕の笹もさることながら、それ以上に蛙を模した飾りが見られ、
当日7月7日は蛙に扮した人と、お神輿が用意され、
山の真ん中(竹林院)あたりから伝承の舞台となる金峯山寺へと練り歩いていきます。


私もたまたま7月7日が日曜日だった時(2013年)に、吉野山を訪れてこの祭りの様子を見ていたのですが
「見ているだけじゃなくて担いでごらん!」と地元の人に誘われて
現地で出会ったミヤツカサさんと一緒に神輿担ぎに参加しました。
…が、重いわ歩きにくいわで数分程度でグロッキー
「ニワカは相手にならんよ」が当時の私たちの感想でしたとさ(笑)


吉野山に咲くあじさいを見ると、その時のことを思い出します。
本当は梅雨の、これから見ごろという時期に更新したかったんですけどねぇ…
あれよあれよという間に、季節は8月。光陰矢のごとし。







七曲坂で咲くあじさいを眺める玄ちゃんと子どもたち






結構急なところなので…はしゃいでとびはねたら危ないです。
(特に梅雨の時期は足元が緩くてすべりやすい)





玄「おうちに帰るまでが遊びです!安全に気をつけて、楽しもうね」


桜子「は〜い」

綾「そ、それより、早くどいてほしいなー…」






吉野の景色を背景に描きたいなーと思ったはいいものの
描画に時間を使ってしまって、実際訪れる頻度は減っているというこのもどかしさ。うーん。


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