キャラクター及び作品紹介のページ その13

リズ
(登場作品 里好作「うぃずりず」)


                  駄菓子、銭湯、祭り、鯉のぼり…
                未だ昭和の匂いが残る(?)この下町に、
                なんと外国からの転校生がやってきた


           生まれも育ちも見た目も、どの角度から見ても立派な国際人。
        日本にいる祖父と暮らすため、はるばる遠くの国から来日したばかり。
         言葉も文化も違う国へ来て、彼女もきっと心細いことだろう。
              まずは心を和ませるためにみんなで挨拶を!

           「あ、ご丁寧にどうも…はじめまして、リズといいます。
                  なにぶん私日本に来たばかりで
          いろいろ至らぬ点もあるかと思いますが、よろしくお願いします」

                        は…はい?






生まれはとても北の国。とても寒い冬の国。果たしてどれくらい寒いかと言うと、

 ・ぬかどこにバナナで釘が打てる
 ・水が液体であったためしがない
 ・雨なんか降らない(必ず雪)
 ・ホッキョクグマが出没する
 ・永久凍土。ウェルカム地球温暖化

あの…そこ、白鳥の聖衣とか7つのゴッドローブが眠ってたりとかしませんよね?



芳文社発行の月刊誌「まんがタイムきらら」で平成18年春から連載開始。
作者は里好(※これで「さとよしみ」と読みます)さんで、
これがこの人のデビュー作なんだそうです。
タイトルの「うぃずりず」は「With Liz」つまり直訳すると「リズといっしょに」
前述の通り遠い国からやってきた転校生リズと、その友だち
元気で浅はかな陰謀家の「ひのき」と大人しそうだが本物の陰謀家の「黒杉さん」の
3人を中心にした4コマ漫画です。
…何だか紹介を見る限り陰謀が渦巻いていますが、基本はほのぼのです。多分

冒頭の話はコミックス1巻、クラスでの初顔合わせの場面。
多分、英語を使ってかなりの準備をしたことでしょう。
ところがどっこい、リズの母国語は英語ではなく、
それどころか日本人以上の日本語の使い手だったりしたのでした。ご苦労様。


さて、そんな流暢な日本語の使い手であるリズですが、
最初は言葉が得意というだけで、日本についてそこまで詳しいわけではありませんでした。
なにせうどんを知らなかったくらいでしたから。
でも、祖父(日本人)と一緒に暮らすうちにものすごい勢いで日本色に染まり
食、文化、風情なんでもこいなスペシャリストになってしまいました。
あまりに(しかも古風に)染まりすぎて、「昭和の日本人がいる…」と揶揄されることも。

他にも日本に来た当初は「けっこうなんでもこなす優等生中の優等生」
という評価のリズでしたが、月日の流れとともにだんだん弱みも見えてきて

 ・運動音痴。
 ・感情移入が激しく、スイッチが入ると空気が読めなくなる。
 ・絵心が絶望的。
 ・(生まれが北国だから仕方ないけど)暑さに弱く、すぐに余裕がなくなる。
 ・憂鬱になると毒舌モード。
 ・寝起きが悪い。

感情移入はともかく、後は弱点だらけだよ!リズっち!



…と、まあこんな感じで1巻に出てくる描写をまとめてみました。
この見た目と中身のギャップがこの漫画の見所の一つでしょうか。
そしてこれまでの中で私が気に入っているのは、リズとおじいちゃんとの関係です。
何故、どういういきさつでリズがこっちへ来ることになったのか
1巻の範囲内では、あまり詳しいことはまだ見えてきませんし、
そんなに頻繁に出てくる人でもないのですが
このおじいちゃんが孫をとてもかわいがっているのはわかるし、
リズも祖父を慕っているのがわかります。
あの猛烈な日本かぶれぶりも、そのなつき具合から受ける影響なわけですから
それを思えば微笑ましいというもの。

最近ならジャンとコゼット、古くはのび太とのび太のおばあちゃん
どうも私はこういう年の離れた組み合わせに弱いみたいです。