キャラクター及び作品紹介のページ その21
松実 玄(まつみ くろ) (原作 小林立 作画 五十嵐あぐり 「咲−Saki−阿知賀編 episode of side−A」) |
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相も変わらず、なげえ文から始まりましたよ。まとめるの下手ね。 阿知賀編の1話です、これ。 ここで2年ぶりに穏乃と玄が再会し、さらに憧もやってきて 3人をきっかけにまた麻雀部を復活させて、全国大会に行こう!という話になるわけです。 団体戦には5人必要なので、この後、玄のお姉ちゃんの、松実宥(まつみ ゆう) 玄のクラスメイトで、赤土先生のファンだった鷺森灼(さぎもり あらた)。これで5人 そこへ、所属チームの解散で戻ってきた赤土先生を顧問として迎えて 新生阿知賀が始動するわけです。 いやーそれにしても、初めて雑記で阿知賀編について書いた時にも触れましたが この阿知賀と言うのが、私の父の実家があり、私にとっては故郷にあたる場所でして それにしても、なかなかのド田舎でして・・・ (おそらく現時点でも阿知賀地区にはスーパーもコンビニもないと思います。 ていうか、小学校もないです。数年前に廃校になってしまいました) 実際に使われている風景は、阿知賀のある下市町よりも隣の吉野町が多いと思いますが (※吉野は南北朝の南朝があった歴史的な土地で、観光地としても桜で有名) まさか、阿知賀が!私の買ってる漫画のスピンオフ作品の舞台になるとか! そりゃもう注目せずにはいられないですよ。こんなの多分もう一生ないですもの。 ひさしぶりーにこれが掲載されている少年ガンガンを、あの分厚い月刊鈍器(約1000ページ)を 阿知賀編が連載開始された2011年の9月号から購入してます。 だいぶ置き場所に困ってきました。必要なところだけ切り抜けばいいけど・・・さて、どうすっかね。 たまに漫画やアニメのファンの方が、「聖地巡礼」と言って舞台になってる土地を訪れる話を 聞いたことがありましたが、旅行嫌いの私にも初めて気持ちがわかった思いです。 松実玄。実家は旅館を経営している松実姉妹の妹。 姓の松実はともかく、玄で「くろ」は普通は聞かない名前ですね。 どっちかというと「げん」と読まれて、男の子?と間違われる可能性が高いと思います。 もっともれっきとした訓読みなので、いわゆる無理やりな読み方ではないんですけど。 上記のとおり、初登場時は中学1年生。穏乃・憧、 そして咲本編のメインキャラクターでもある和よりも1年年上です。 全国大会(インターハイ)を目指す時には、高校2年になっています。 阿知賀こども麻雀クラブが存続していた頃は、そのクラブのナンバーワンでした。 (厳密に言うと、和が来る前。和が加わった後は不明) 単純に一番年上ってこともありますが、それより特筆すべきは 打っていると、自然に「すべてのドラは玄に集まる!」というところ こえー。未だに麻雀あまり詳しくない私でもこれはわかります。 ドラと言うのは、それを持っていれば和了った時に加点されるボーナス牌ですので 本来の安い手であっても、ドラがあれば高得点を取ることは十分可能です。 この打ち筋ゆえに、全国大会に出場した折には解説者の三尋木(みひろぎ)プロから 「阿知賀のドラゴンロード」という二つ名をもらうことになります。 しかし持ち牌の多くがドラで占められる分、手が読みやすいとか、 しかもドラを切ったら今度は当分ドラが来なくなると言う制約もあるので それのおかげで、後々に痛い目を見ることになりますが (でも、言うほど読みやすくはならないはずですけどねぇ・・・まあ、読める選手が凄いってことでしょう) ドラ切ったらドラが来なくなっちゃうため、通常リーチはかけない (全てのドラがそろってない状態でリーチすると、ドラが来た時に切らざるをえなくなるから) 誰かがカンしてカンドラが増えると、さらにそれも玄の手に入ってくる (どう見ても、カンされてドラに変わる前から、玄の手元に舞い込んできている節がある) すごいけど、扱いにくい能力ではあります。 玄ちゃん最終形態としては、自他問わず誰かがカンして手持ちのドラを増やし、 さらにリーチして裏ドラものせて、ドラ爆発数え役満!が最強だと思いますが そんなの見る機会あるかなぁ。 それにしても・・・アニメが始まる前に発売されたドラマCDを聞くと 玄ちゃん、おみくじで大吉ばっかり引くそうです。 たぶん、麻雀でドラを引き当てることを幸運に見立ててそんな設定になってると思うのですが ・・・玄ちゃん、言うほど幸せですか? むしろ大吉引けるなら、そんなところで運使うなって言いたくなるくらい すごい貧乏くじ引いてると思うんですけど ●幼いころにお母さんが亡くなる これだけで十分不幸だと思います。姉妹に麻雀を教えてくれたのはお母さんのようですが・・・ 作中には出てこないけど、妻を失って娘2人育てながら旅館を切り盛りするお父さんも立派ですね ●お姉ちゃんとはなかよしだけど、夏でもコタツに入るくらいの超寒がり あれはもう寒がりでは片付けられないくらいの体質だと思うのですが、何か根拠があるのでしょうか 家の手伝い・・・絶対水回りとか掃除とか無理ですよね、お姉ちゃん。 ただし、姉妹なかよしはすべてを克服すると、1人勝手に力説しておきます。 ●初登場時、憧にこのクラブのナンバーワンだ!と紹介されたにもかかわらず 和との初対局で全く和了っておらず、それどころかうっかり落とした牌を穏乃にロンされる どうもあれで最下位決定したっぽい。おいナンバーワン(立場ない) ●とにかく同い年の友だちがいるように見えない 年下の麻雀クラブの子たちには好かれているようですが、同い年とは?? 灼とは幼なじみでクラスメイトでしたが、赤土さんのプロ入りを伝えてなかったところを見ると 麻雀部結成以前はそれほど親密だったとは思えません。(名前で呼び合う間柄ではありましたが) そもそも、阿知賀は中高一貫校ということは、第1話当時、玄は入学したばかりのはずで クラス内の関係づくりに大事と思われるこの時期に、 放課後とはいえ小学生しかいないクラブに入りびたりになっているというのは・・・ もっとも、阿知賀では麻雀をやってる子が少ない(穏乃談)らしいので よっぽど麻雀クラブの子どもたちと関わるのが楽しかったのでしょう。 クラブが解散する時、穏乃がいやだと思いつつ、赤土先生をありがとうと送り出していましたが それ以上に内心ショックだったんじゃないでしょうか。 まあ、それも麻雀部が復活して灼が加入してきたことで改善か。よかったね、玄ちゃん。 ●クラブ解散後、誰かが戻ってくることを願って部室を掃除。穏乃が戻ってくるまで待つこと実に2年半 毎週木曜、週1回だけとはいえ、2年以上あれば100回前後は掃除していたことになりますか 健気だけど、よけいに一人ぼっち感際立ちますね玄ちゃん。 でも漫画版の番外編によると、1年近くになったところで麻雀クラブの子どもたちが 訪れてくれているので、その後は決して一人ではなかったのかな。 子どもたちが来てくれたのが嬉しくて、「またみんなが集まることがあるかも!」と希望を持ってみたところ、 そこからさらに1年半ほど待ち続けることになる玄ちゃんでした。 ●県大会と全国大会1回戦では持ち味を生かして大活躍でしたが、2回戦で大量失点涙目 いわゆる・・・持ち上げて落とすというやつですか。 しかし、これは全国の壁にぶつかるという、避けて通れない道だったんでしょうけどね このクラブのナンバーワンだ!→最下位 彼女は阿知賀のドラゴンロードだ!→次の試合で3位とさえ約3万点つけられる大惨敗 1話でも似たような目にあってるよ、玄ちゃん。 ●準決勝でもう1回ボッコボコ ※まだ奈良県大会を勝ち抜く前、インターハイチャンピオン宮永照の記事を見た時の反応 穏乃「なんか怖そう!」憧「こんな人と戦いたくないよねー」 ↓ 「今戦ってるよー」・・・ご愁傷様 「なんで穏乃ちゃんの願いを叶えるために、私がこんな強い人とばっかり戦わないといけないのー!?」 とか思わないだけ偉い。 2回戦で大差をつけられたのを痛感して、短い間に少しでもと特訓した上での対戦だったのですが ひたすらに無力感漂うわ、視聴者様にはさんざんに言われるわ しんどい対局になりましたとさ でも特訓したかいが全くなかったと思われがちだし、本人も多分そう思ってますが 2回戦で3位とも大差つけられて1人沈みだったことを踏まえると やっぱり失点が多いとはいえ、隙が多くて狙われやすいと言われてる割には、 直撃されること少なかったと思うんですよ。 それが玄ちゃんなりの特訓の成果だったのかなぁと思わないでもないんですが どうなんでしょうか。 ●ドラ切ったら案の定来なかったドラ 上記の準決勝で、何にもできないまま終われないと、 決死の思いでドラを切ってリーチをかけ、他家のサポートもあって、照の直撃ロンを成功 ・・・させたはいいものの、本来、リーチをかけて和了すると、 「裏ドラ」といって、それを持っていればさらに加点されるボーナスチャンスがあるのですが すべてのドラが集まる玄なのに、裏ドラが入りませんでした。ドラを切っちゃったので これは予想通りの結果で、玄も承知の上での行動でしたが、 普段あれだけ大事にしてると、来なくてもいい時まで寄ってくるというのに 1回切ったくらいでそっぽを向かれるとか。 娘さんドラに愛されてるというより呪われてるんじゃないでしょうか、お母さん・・・ 以上、2012年7月現在、漫画・アニメともに12話までの玄ちゃんの貧乏くじです。 繰り返しますがまだ12話です。 どの辺に大吉要素があるのか詳しく。 しかし、何といっても一番の貧乏くじは、本人が一番どん底にある時期に、 その一番どん底がクライマックスのアニメが始まっちゃったことですけどね! アニメ1話見た時には、いい感じの滑り出しだなーと素直に思いましたが その後の玄ちゃんを知ってるだけに、もう嫌な予感しかしない。 穏乃たちより出番あるからいいじゃないかって言われても、何の慰めにもなりゃしない。 もーただでさえ漫画で今後の行方にやきもきしてたってのに、 アニメ放送期間は、特にどん底だと思ったら案の定どころか輪をかけてた終盤は辛かったーもー ええい、ドラ置き場とか、わかったようなこと言うなこのにわかが! とか小走先輩みたいなことをほざいてました。 まー、実際脆いし、もどかしいし、弱点はいっぱいあると思います。 でもそういう弱さもひっくるめて、私は玄ちゃんが好きです。 こんなにキャラクターに入れ込んでるのも久しぶりでして。 (アニメ版もよかったですが、私としては漫画版玄ちゃんの方により愛着を持ってます) ずいぶんだだ長い文と化してますが、まだ書き足りないと思っていたりして。 これが人目に触れるのはごくわずかだと思いますが、 ここまで読んでくださった方、私の駄文に付き合ってくださってありがとうございます。 ところで・・・(もう少しだけ続く) この阿知賀編、設定の上では穏乃が主人公になっていますが、 展開を見ると、阿知賀よりも千里山などの対戦校の方が強調されている場面が多いです。 阿知賀に限っても、対局シーン等の描写では穏乃よりも玄の方が現時点では多くなっています。 はて、主人公は?と言われることもよくあるみたいですが・・・ 漫画版第1話から通して考えて、主人公は誰かと聞かれればやはり穏乃だと私は思います。 少なくとも玄ではありません。玄が一番好きな私ですが、それはそれ、です。 上記の通り、宥は玄の姉で、灼は玄の幼なじみ どちらも玄の関係者で、部室をずっと守ってくれていたのも玄ですが 逆に言うと、それだけ環境を揃える要素はあっても、 自分からすすんで前へ踏み出すことはしなかったし、できなかったのも玄でした。 頼まれれば協力は惜しみませんが、率先して仲間を引っ張っていくタイプではなかったのです。 名字の「松実」が「待つ身」のかけ言葉?らしいということも聞きましたが、 待っているからには、出会ってくれる人が必要だし、 待ってばかりではなく、自分から踏み出す決断と、そう考えるに至る機会が重要でした。 玄にとってそれは誰だったか、1人には絞れないにせよ、始まりはやはり穏乃でしょう。 穏乃が帰ってきたこと、全国大会に行きたいと願ったこと これがなければ話は始まらなかったわけですから。 人と場所と、土台を整えたのは玄であるにしても、 玄を外へ歩み出させてくれたのは穏乃で、物語を動かし始めたのも穏乃です。 だから、出番がどうこうはあるにしても 阿知賀編の主人公は間違いなく穏乃でいいのだと思っています。 あとは今後、穏乃がそれこそ主人公にふさわしい活躍を発揮する機会があれば、なおよいのですけどね。 さて、どうなるかなぁ。 |